わらの暮らし

未來につなぐ食と暮らし

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大根は種をまいてから〇〇日で収穫!

今年もたくあん用の大根の収穫時期になりました。
9月の初めに暑い暑いと言いながら種まきをした大根。
80日間という時間を経て収穫しました。
大根は、タネを蒔いてから一週間ぐらいで芽を出します。
種をまいた畑に芽が出て、緑のラインができた時には、思わず手を合わせて「ありがとうございます!」と畑と大根に声をかけしてしまいます。

食べても食べても食べても・・・、食べきれない大根葉!

芽が出てから2週間もすると 、20 cm を超える大根葉になります。
畑一面にうえた大根が一斉に間引き菜として食べられる時期を迎えるのですが、よ~く食べる研修生を何人も抱えた大所帯のわらでも、とてもとても食べきれません 。
浅漬け、炒め物、高野豆や麩を使った煮物、味噌汁の具、おひたし、サラダなどなど色々考えて無駄なく食べるようにはしているのですが・・・。
大根葉の成長には、食べても食べても全く追いつきません。。。

初めの頃は初物だと言って大喜びで食べていたのに、人とは勝手なもので、一週間も続くとさすがに。。。
大根には失礼なのですが、「まだあるの?」「またか・・・」と言っている自分がいることに気付かされます。

大根葉に気付かされたこととは?

いつも料理教室では、

船越康弘
素材に失礼のないように出会い、

素材に失礼のないように調理し、

素材に失礼のないように食べ、

素材に失礼のないように生きる。

と言っておきながら 、目の前にある食べきれない大根葉を見て、うんざりしてる自分がいました。

そうして罪悪感を感じていた時、たまたま自然栽培の先輩がわらを訪ねて来てくれました。そこで、そのことを相談したところ

「今の船越くんの考え方は人間中心の物の捉え方ですね。自然規範ということで見ると大根葉を畑の食べ物と考え、畑の中で息づいている微生物の食べ物だと考えることはできませんか」

今までの私は、人が食べられるものを食べない=捨てる・廃棄するという視点しかありませんでした。
人の暮らし営みを人間側からしか見ていなかったのでした。
私が暮らす里山の環境、そして日本全体、地球全体から見た時、大根葉は無駄なく未来の命を育む素材であるということに気付かせていただきました。

冷たかった~ 大根洗い

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収穫したらすぐ、大根を干す作業に入ります。

去年も寒かったのですが、今年は特に寒くて。。。
11月の寒さとしては、41年ぶりの寒さという寒空の下、一本一本大根を水洗いしました。
途中からはみぞれまじりの雨の中、まさに寒行しているようでした。

こうした作業が食べ物に感謝したり、大切に扱うこと、もったいないという気持ちを、知らず知らずのうちに育んでくれているように感じます。
今年はありがたいことに1500本以上の大根が収穫できました。

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大根がとっても美味しいので、カラスにさんざん食べられちゃいました。笑

 

守ろう 種を!

今年はこの2種類の大根を育てました。
1.和歌山県発祥、漬物専用の和歌山大根
2.愛知県発祥、宮重青首大根

どちらも昔から日本に伝わる在来種です。
これから私たちが食べ物のことを考える時、のことは決して切り離せないとてもとても大切なことです。
つい私たちは、この食べ物にはビタミンやミネラルがあるとか、繊維が多いので体にいいとか、そうゆう目で食べ物を見てしまいますが、 全ての命が存在するために、まずなくてはならないのが種なのです。 種の保存なくして私たちの食べ物は成り立ちません。

その種が今、危機的状況にあることをご存知でしょうか?

その種の保存を生涯をかけて守ろうとしている 方々がいらっしゃいます。
参考になさってください。

野口種苗さん 
浜名農園さん
自然栽培普及会
ナチュラルハーモニー 
岡本よりたかさん
シードバンク 

具体的な種の保存に参加されるのであればこのシードバンクにご協力ください。

わらのたくあんのルーツは?

わらのたくあん漬けのルーツは、妻かおりのお母さん
結婚したばかりのころ、和歌山のかおりの実家で3年間過ごした時に作り方を教えて頂きました。

初めて和歌山でかおりのお母さんのたくあんを食べた時は衝撃的でした。
大根とぬかと塩だけでつけたにも関わらず、
香り・食感・塩加減・甘味・酸味・旨味
今まで経験した美味しさとは次元の違うものでした。

たくあんの季節になると、義理の母から、干し方・塩加減・貯蔵方法をしっかりと学ばせていただきました。

日本の伝統をつなぐ たくあん漬け

30年前、わらに引っ越してきた当初から、毎年たくあんを漬けているのですが、未だに義理の母の味を超えることはできません。
義理の母が元気だった頃は、毎年和歌山からたくあんを樽ごと送ってくれていました。

子どもたちは3人ともたくあん大好き!
和歌山から送られてくるおばあちゃんのたくあんをとても楽しみにしていました。

子どもたちは、義理の母のたくあんは取り合いするほど喜んで食べていたのですが・・・。
悲しいことに、私の作るたくあんは不評。なかなか食べてくれません。
それでも、和歌山のたくあんがなくなると、毎日の食卓に私が作ったたくあんが並び、
子どもたちのお弁当にも毎日入れて持たせたものです。

まだまだ和歌山の義理の母の味まで到達していないわらのたくあんですが、
ありがたいことに、子どもたちがしっかりと受け継いでくれています。

特に、耕太と息子同然の山ちゃん。
2人は毎年たくあん漬けを続けています。

こうして、日本の伝統や我が家の味を繋いでいけること、とても幸せなことです。

野菜を信じる・素材を信頼する

市販のたくあんは 、自然食品店で売られてるものでさえ、砂糖が入ったり焼酎が入ったりしています。
シンプルな大根と塩と糠だけのたくあんはほとんど見ることができません。
素材そのものを信頼して作る。
これは人間関係にも十分通じるところがあるように思います。

そして本物の味を知っている子どもたちを少しでも増やしたいとも考えています。
わらで毎年行われる生活体験では、必ず子どもたちにもたくあんを食べてもらい、喜ばれています。

みんなでしよう たくあん漬け!

3週間後にはたくあん漬けができるぐらいの干し大根ができてきます。
そのタイミングでたくあん漬けの講習会を開催いたします。
たくあん漬けを通して、
丁寧な暮らしのあり方・農業のこと・種のこと・料理のこと・未来のこと、
一緒に考えませんか?

美味しく、楽しく、ありがたく
わらのフィールドで 一緒に楽しみましょう!

農業の本・環境の本を一冊読むよりも、
畑に立つこと、直接大根やぬかに触れてたくあんを作ること。

森について書かれた本を読むよりも、森の中で過ごすこと。

こうした実践こそ、はるかに多くの気づきと学びを体感させてくれます。
自然に勝る教師はいません。
美味しいものをみんなで作り、みんなで食べて、しっかり笑って楽しんで!

今ここにある
おはようからおやすみまでの日々の暮らしの中の幸せ

を味わってみませんか?

2017年12月9日(土)  15:30 〜 10日(日)13:30   25,000円(税込)1泊3食付き
2017年12月10日(日)  9:00 〜 13:30       10,000円(税込)ランチ付き

2017年12月16日 たくあんセミナー

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