わらの暮らし

大変なことが起こったときこそ チャーンス!

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大根が凍っちゃった!

なんとなんと,たくあんように干していた大根1500本がほとんど凍ってしまいました。
ほぼ壊滅状態。。。

たくあん用の大根は11月20日前後に収穫。
3週間から4週間天日に干し、乾燥させてからたくあんへと仕込みます。

例年なら12月10日前後を目処にたくあんをつけるのですが、
今年は大根の乾燥が遅れたので一週間延期。
12月17日に漬けることにしました。

乾き具合の目安は、大根の頭と尻尾がまぁるくひっつくような状態になること。

これぐらいしっかりかわくまで干し続けます。

たくあん漬けを始めて25年。
毎年大根が凍らないように細心の注意を払ってきました。
2年前に大根を始めとして、稲・麦・大豆・そばなどのわらで収穫した農産物を乾燥するための小屋を作りました。
そこで干していたので、霜で凍ることはないと安心していたのに。。。

今年は突然の大寒波。
例年になく突然に冷え込み-5度以下
霜の当たらない小屋の中でも大根が凍ってしまったのです。

毎朝の日課、散歩の時、今までにない異常な寒さを感じました。
そこで慌てて干し大根を見に行くと、、、
ほとんど全ての大根が凍っていました。

しばらくは呆然と立ち尽くし言葉も出ませんでした。

●残暑の厳しい中での種まき。
●しばらくすると間引き菜の収穫。毎日のように間引き菜のおひたし食べたなあ。
●収穫までのあいだに行った人力による草抜き。そして収穫。
●冷たい水での中で一本一本丁寧に大根を洗い、高い竿まで持ち上げて大根を干す作業。

これまでに費やした手間と労力が全て水の泡となったわけですから、
ただただ落胆して、頭は真っ白。
何も考えることはできませんでした。

女性は強い! かおりは強い!

とぼとぼと家に帰り、かおりに報告。
かおりは呆然としている私を尻目に即座に号令!

かおり

研修生も家族も全員集合!
凍った大根を全部干し竿からおろして、家の中で干し直すよ。

船越康弘
凍った大根はもうたくあんにはならない。一体どこに干すの?
そんな場所はないし、
家の中でも凍ってしまった大根を干し直すことはできないよ。

かおり

今日は幸いお客様もいないからWaRa倶楽無のテラス席に干そう。
これ以上凍らないように、2台の薪ストーブに火を入れて!
必ず使える大根があるはず!
ここまで手間ひまかけてたくあんの準備をしてきたのに、
諦めることなんてできないでしょ!

わたしは、WaRa倶楽無のテラス席を大根干し場にするなんて考えもしませんでした。
そして、わたしがいつも言ってる言葉が次から次へとわいてきました。

「失敗した人はいない。諦めた人と成功した人がいるだけ。」

「できない理由を口にしない」

「全ての出来事は良き意図と思った必然」

「うまくいかない時はチャーンス」

「 今、今、今の積み重ねが未来をつくる」

「今できること。今できることに集中」

「諦めない限り夢は叶う」

届いたばかりの船越康弘日めくりカレンダーに書いてあることばかり。

弱い私は私にはできなかったからこそ、このような言葉をいい続けてきたのでしょう。

このような日々の暮らしの中で起こる
理不尽なこと
納得できないことを体験し受け入れることで、
人は成長させてもらっているのかもしれません。

それにしても女性は強い! かおりは強い!

わらの歴史の中で、表に出て目立つのはいつもわたし。
しかし、今わらがこうして存在するのは間違いなくかおりのおかげです。

気がつけば、

●大根を干すためのシート
●作業台の設置
●大根を入れる桶の準備
●包丁とまな板
等々

大根を干し直すための準備をせっせとしていました。
夜までかかって1500本全ての大根を切り、全部家の中に干しました。

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干し大根をおいしくいただくには?

家の中に干し終えた後、かおりはどうしてもたくあんには使えそうにないものを選別。

●割り干し大根
●切り干し大根
●提灯切り大根

とそれぞれの大根の状態に合わせてどんどん加工。
もちろんその日の夕食は凍った半乾き大根の料理のオンパレード。
凍ってはいるけれど半干しにした大根の甘いこと!!!!!

あげと炊いて味付けはお醤油だけ。美味しい煮物の出来上がり。

干し大根と焼き椎茸の梅肉和え。
大根の自然な甘さと梅肉のハーモニー。
焼き椎茸と大根の歯ごたえの妙味。

凍った干し大根にバンザイ!
今日の朝一番の落胆は、美味しい大根料理で吹っ飛びました

「大変なことが起こった時こそ チャーンス!」

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