秋野菜の成長を喜んでいたら、隣家の吉田さんが大慌てでやってきて、
「大豆畑でイノシシの親子が遊んでるよ!」
わたしは、
「え...まさか...。ちゃんとイノシシよけの柵をしてるのに、なんで...?」
と感じながらすぐさま大豆畑へ。すると、12mmの鉄筋の支柱がぐにゃりと曲げられ、ワイヤーメッシュ(鉄製の格子状の板のようなもの)も地面に横たわり、柵の役目を果たしていない状態になっていました。イノシシの仕業です。イノシシのパワーにはいつも驚かされます。。。
慌てて柵の作り直しスタート! 支柱の鉄を抜き、ワイヤーメッシュにからまった草やくずをカマを使って切り取ります。そして、新たに桧で作った杭を打ち、隣町の工場で無償でいただいた木製パレットを使って新しい柵を作ります。このパレットは、板と板との間が大きくあいていて、そこからイノシシに入られるので、からんだ草をきれいにとったワイヤーメッシュをまた釘でとめていきます。
わたしたちがこの地に入植したころには、民家のすぐ近くの畑にイノシシが来ることは全くありませんでした。それが、今では、わらの裏口から4~5mのところまで平気で来るようになり、困っています。
かつて野生動物と人は、人と山の棲み分けという山人と動物の掟の中に、互いにその尊厳を垣根として見えないフィールドを形作っていました。里に住む住人が、山の木々をまるで草を刈り払うように切り倒し、森を変えてしまいました。
今、わたしたちにできることは何なのか?
去年から人の生活領域と里山の境に栗や柿を植え、動物たちが人里まで来なくても食料の心配のない環境に少しでも近づけたい!と夢見ています。