最近グルテンフリーという言葉をよく聞くようになりました。
この言葉を有名にしたのはやはり世界テニス王者ジョコビッチさんの本の影響が大きいと思います
「ジョコビッチの生まれ変わる食事 あなたの人生を激変させる14日間のプログラム」
この本の中でジョコビッチ選手はグルテンフリーの食事をすることで、劇的に成績がアップすべてのグランドスラム大会を制し一躍世界ランキング1位に躍り出ることができました。
この食事法を14日間取り入れたところ 一週間あたりから次のような効果があったと書いています
- 体が軽くなりやる気が湧いてきた
- 体重が減少した
- 脳内の霧が晴れ、思考が明瞭になった
- 長年悩まされていた鼻づまりが消えた
その後試しに再びグルテン製品を摂取したところあっという間にめまいと様々な不調が再発たと言います。
美しく痩せることができたと話題になった世界的モデル ミランダ・カーも、 グルテンフリーを有名にした一人です。
「グルテンフリー」とはグルテンを摂取しない食事方法、もしくはグルテンを含まない食品のことです。
そもそもグルテンフリーはグルテンの入ったものを口にするとアレルギー症状の出る人たちの体質改善が目的の食事療法でした。
世界のトップアスリートや、トップモデルが実証したこと、食事療法から一つの食事のスタイルとなり、欧米ではグルテンフリーのレストランがオープンするなど一般に定着しつつあります。
Gluten は、小麦、大麦、ライ麦などの表皮の中にある胚芽と胚乳の部分から生成されるタンパク質の一種です。
では実際にどんな食品にグルテンが含まれているか具体的にあげてみましょう。
- パン
- パスタ
- うどん
- ラーメン
- 餃子、ワンタン、春巻きの皮
- お好み焼き、たこ焼き
- 揚げ物天ぷらの衣
- ケーキやドーナツなど小麦から作られたお菓子類
- クッキーやクラッカーなどの焼きスナック菓子
- カレーやシチューのルー
- ビール 麦焼酎
- 麦味噌、醤油などの調味料
簡単にグルテンフリーの食事をとると言ってもこのようにグルテンを含む穀物は実に多くの食品に使われているので、 細心の注意を払って常に材料をチェックする必要があります。
日常生活に取り入れることは非現実的かもしれません。
小麦は身体に悪いの?
しかしながらここまでグルテンフリーが話題になったのは、多くの人に効果があったからに他なりません。
グルテン = 不健康
グルテンフリー = 美と健康
という風に思われがちですが、消して小麦が悪いわけではありません。
食べるかということを考えるときに、我々人類がどれくらいその食物と関わってきたのかの方が分析的データ、今目の前に起こっている効果効能よりも大切だと思います。
小麦を人類は一万年前から、日本では2000年食べてきた歴史があります。
小麦が本当に人間にとって 不都合な食べ物であればこんなに長い間食べ続けて来れなかったのではないでしょうか。
その1. 現代の小麦と昔の小麦は質が異なると言われています
収穫量を増やそうと多くの肥料が与えられ栽培に都合のいいように品種改良が繰り返され放射能まで使われて品種改良されたものもあります。単位面積当たりの収量が多く、また生産性が高い「現在の小麦」になりました。
わらでは4年前から、スペルト小麦(品種改良されていない古代小麦)、また、南部小麦や、岡山の固定種「しらさぎ小麦」を栽培しています。
消化が良く栄養も豊富でアレルギー症状が出にくいと言われています。実際わらの小麦で作ったうどんは、アレルギーを持つお子さんが食べても大丈夫だったことがあります。
その2. 現代の小麦粉と昔の小麦粉は製粉方法に差があります
現代の小麦粉は製粉の際に80°以上の高温になると言われています。タンパク質は63°から変性が始まり70°過ぎると確実に変性タンパク質になると言われています。たとえ良質の小麦粉であったとしてもこの成分の段階で変性タンパク質になっているのです。昔の小麦粉は、 こんなに高い温度になることはありませんでした。
わらでは石臼製粉機で自家製粉しています。石臼ですので、製粉時の温度が五十度以上に上ることはありません。
その3. 現代の小麦と昔の小麦は栽培方法が異なります
これは言うまでもなく、農薬・化学肥料・ポストハーベスト・燻蒸殺菌。
昔の小麦には全く使われていなかったこれらの大量の化学物質が入っています。
何と言ってもこれが一番大きな現代の小麦粉の問題点でしょう。
この現代の小麦と昔の小麦の三つの大きな違いは、グルテンフリーの食事法の中には考慮されていません。グルテンそのものの問題もさることながらこの三つの違いに注目すべきだと思います。
2000年以上前からお米を食べていた私たち日本人の食文化は、戦後から欧米化され朝食にパンを食べる家庭が半数を占めるようになりました。その上、子供達は学校給食でパンを当たり前に食べるような習慣がもう60年以上続いています 。
私たちに日本人は数千年もの変化のない主食「お米」を食べてきたのです。わたしたちの設計図DNAにはない食べ方にこそ問題があるのではないでしょうか。
このことを理解した上で
- 疲れやすい
- すぐにイライラする
- やる気が出てこない
- 根気がない
などの症状がある人は2週間のグルテンフリー食事お試してみることで症状が改善されるかもしれません。グルテンアレルギーは腸内環境のバランスが乱れていることが原因とも言われています。
いずれにしても加工食品パンや焼き菓子、ピザなどの小麦製品動物性食品、
過度に精白された穀物や糖類お疲れの取り過ぎに気をつけることが大切です。
伝統的な日本の食事はグルテンフリー
和食
私たちの慣れたしんできた食事は限りなくグルテンフリーに近い食事です。伝統的な醸造法によって作られた味噌、醤油、ぬか漬け、納豆などの発酵食品を積極的に取ることで乳酸菌や酵素が腸内細菌のバランスを整え免疫力を強くしてくれます。
スイーツは米粉を使った和菓子、わらでは甘味は甘酒を使っています。
2年前にいた研修生が小麦アレルギーで、パン・うどんはもちろん、小麦を使っているので醤油も食べることができませんでした。しかし、わらで伝統色に基づいた穀物菜食をすることでわずか1ヶ月で小麦アレルギーは完治しました。今ではパンもうどんもパスタももちろん醤油も食べれるようになり 、その上健康を取り戻し、びっくりするぐらいの冷え性だったのに、それも改善され今では平均体温が36.8°まで上がったと聞いています。
アレルギーの除去は気にすれば限りなく神経質になりがちです。よく質問されるのが

と言う相談を受けます。
厚生労働省科学研究班の「食物アレルギーの栄養指導の手引」では次のように記載されています。
それでも気になる人はたまり醤油など原材料に小麦を使用してないものを選ぶと安心ですね
グルテンフリーブームは日本にとってチャンス!
グルテンフリーが話題になって本来の小麦の姿が見えてきたように思います。これは国産小麦にとって大きな大きな追い風となります。その上日本の農業の基軸、米作農家にとっても大きな追い風になるような気がします。
- パン
- パスタ
- ピザ
- 餃子
- シュウマイ
- 春巻きの皮
- お好み焼き
- たこ焼き
- 揚げ物
- 天ぷらの衣
- ケーキ
- ドーナッツ
- クッキー
- クラッカー
- カレー
- シチューのルー
これらの料理に使われている小麦粉を全て米粉に変えることができるのです
ただの代用品ではなく本当に美味しい料理やお菓子が米粉で作れます 。
お好み焼きや韓国料理のチヂミなどは 、パリッとした食感がとても新鮮で美味しくいただけます。
揚げ物天ぷらの衣などは米粉を入れることでカリッと歯ごたえがある美味しい揚げ物になります。
クッキーやクラッカーの歯ごたえもサクサク!パリパリ!
カレー、シチューのルーも小麦粉を使うと油やバターで炒めるというひと手間が必要ですが、米粉だとその手間がかかりません。
パンもふっくらと美味しくその上、2次発酵も整形も必要なく、ご飯を炊く感覚で簡単に短時間にできてしまいます。少し早めに起きれば朝食に米粉パンの焼きたてを食べることもできます。
小麦アレルギーやグルテンフリーということが話題にならなければ、今まで当たり前に使っていた小麦をここまで米粉でやってみようとムーブメントは起こらなかったと思います。ここまで美味しいレシピが出来上がってくると逆に今まで何で米粉を使わなかったのか不思議なくらいです。
日本の農業と環境に貢献して未来に緑豊かな国土を残し、その上私たちを健康にしてくれる。
- 自然の配慮に従った食べ方
- 私たちの体の設計図に即した食べ方
- 私たちの体に適応した食べ方
ここに自然食の定義があるような気がします。
このようにして 米粉ムーブメントを楽しんでいたら、
今年の夏、わらで3.11以降続けている福島の方々の支援企画「わらプロジェクト」の応援に日本の米粉のトップランナー「米粉専門コーディネーター 高橋ヒロ」さんが来てくださいました。
ひろさんのパンは今まで私が食べてきた米粉パンの常識をひっくり返すくらいふわふわと柔らかく美味しいものでした。
その時開催した福島支援イベントの米粉パン教室が大好評だったので、その場でまた秋にパン粉セミナーに来てくださいとお願いしたところ、快く引き受けてくださり今回の米粉セミナーが開催されるに至りました。
ひろさんは、今月10月19日「米粉100%のパンとレシピ」 という本を出版され予約段階で パンお菓子部門でナンバーワンになりました。
今回のセミナーを一番楽しみにしているのは多分私でしょう。
新しい日本の食文化を 、わらで一緒においしくたのしくありがたく創造してみませんか。
一泊二日の集中講座はこちら▼
日帰りレッスンはこちら▼